後回しにする癖
タイトル:後回しにする癖
担当:月乃 桂 カウンセラー
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みなさんは子供の頃、夏休みの宿題を最初に済ませて遊んでいましたか?
それとも後回しにしていましたか?
正直私は、毎日今日やろう!やらなければ!と思ってはいるものの、後回しにして遊び呆けて最後の最後まで出来ずに先生に怒られる最悪の事態。
それは、夏休みの宿題だけに留まらず言い出したらキリがありません。
私は目の前にやらないといけないことが起こると、毎回のように心に葛藤が生じるのです。
□例えば夏休みの宿題を最初の1週間でやり終えてしまえば、あとの3週間は、何を気にする事も怒られる事もなく、楽しくノビノビと過ごせるよ。
■んー。わかっちゃいるけどさ。
□苦労してやり切った後の喜びは容易に想像できるし、その輝きの為に努力してもいいぐらいの価値があるハズなのに、なんで出来ないの?
■あぁ~。耳が痛い(笑)
□時間割表を作って勉強の時間を決めるように、人生の苦楽の時間割表を作ったっていいじゃないか。 それが人生を効率よく楽しく上手く生きる方法でしょ。
■ぬぅぅぅぅ。(怒)
自分を説得するのに行き詰った私はいつも自分に聞いてみます。
□なんで? 後回しにするの?
■だって未来は何が起こるか分からないでしょ? 明日死ぬかもしれないし。
今楽しまなきゃ損だよ。やらなきゃいけないことは、どーせ、いつかヤルんだしさ。
そう!
その子供っぽい言い訳ともいえる考え方が私の癖である後回しにする!を助長する邪魔者だったのです。
私にとって未来は、どうなるか分からないモノであるから今ある楽しみを手放せない。
つまり無意識の中に未来は危険だ。という思い癖があるので
自分が手に入れた楽しみをワザワザ信じられない未来の為に手放すわけがないのです。
結果、今が良ければそれでいい!となるわけです。
“今死んでも悔いがナイように追求する。”それが私にとって未来への不安を和らげる防御策だったという訳。
あれ? 私いつの間にそんな考え方が身についてしまったのでしょうか?!
幼少時代を振り返ってみると、私は生まれつき足の障害があった為、歩ける時に大地を踏みしめ世界中を目に焼き付けたい。私は短くても太く生きる!
そんな思いで歩ける時に無理をするからまたすぐに歩けなくなるし、手術することになる。
無意識に潜んでいた“今が良ければそれでいい”といった癖に気付かずにいた為、知らず知らずに“後先考えない衝動的な行動”が 私の人生あらゆる所で顔を出しては数々の失敗を引き起こしていたという訳。
確かに幼少時代の私にとって不安を和らげるのに有効な方法だったかもしれない。
しかし、今の私には必要のナイもの。
そのように客観的に眺め自分の洞察を深め、納得出来た時が手放すチャンス。
問題は無視しても、放っておいても、何かのせいにしても、嘆いても、ひとりでに解決はしない。
チャンスを見過ごせば成長する機会を失うのです。
問題と原因が見つかったなら「考えすぎるな!」は通用しません。
長引かせれば、問題は複雑になり取り返しのつかない問題に発展しかねません。
しかし正直、今まで慣れ親しんできた習慣や癖を変えるのは言うほど簡単ではないし、誰だって問題を突きつけられれば、怠け心や不安や葛藤や苦しみも伴うし、自然と心に嫌気も浮かびます。
私が「後回しにしない能力」を発達させる為に必要な事、
自分の未来を信じる感覚を手に入れること。
人生は安全だとリラックスする。
究極の所 自分の価値を認める。
どのように実際の生活を変えたらいいのでしょう?
残念ながら魔法みたいな方法なんて存在しません。
腰を据えてジックリと問題を抱える自分と向き合っていく為に必要なポイント
完全完璧は求めない。
どんな人だって不安や苦痛に耐えきれずに見当違いの方法に飛びついたり、問題を無視したり、見失ったりすることもあります。
そんな時に自分の近くに居て、励まし不安を聞いてくれる、友人、恋人、そして家族。
そして中立的な立場で話を聞き、問題を明確にし、時には思いもよらない方法を提供してくるカウンセラーが居るからこそ、自分を律し立ち向かっていけるのだと思います。
大丈夫。誰だって何時だって人は失敗から学ぶのです。
それを笑って一緒に乗り越えられる協力者がいると、励みにもなるし心強いものですね。
本気で変化しようとすれば必ず突き当たる苦痛や不安に耐え、逃げずに時間をかけて取り組む気さえあれば、どんな問題でも自分で解答を見いだせます。
ただ時間をかけて自分の癖を何度でも見直しては、実際の行動に照らし合わして実行し向き合うことです。
それに必要なのは勇気と時間です
さて皆さんの中には、人生のどんな場面を邪魔する考え方が存在していますか?
その考え方、今も必要ですか?!
長い道のりに行き詰ったら、深呼吸して一度人生振り返ってみてください。
私みたいに、案外なんでもない思い出から発見されるかもしれませんよ。
by exkokoro | 2011-03-07 00:00 | 生活・生き方 | Comments(0)